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⇒@第五話


 翌日、クラウドは今迄に無いくらい早く通学した。
 今迄で一番ではなかろうかというほどの早さで、久々に理事長の息子であるルーファウスと顔を合わせたくらいである。
 
 因みにルーファウスはMISの中で一番早く登校してくるので有名なのだが、特別クラスに属しているため普通に登校してくると教室などで出会うことはまずない。教室自体が違うから、朝の廊下ですれ違わない限りは出会わない生徒なのである。
 以前クラウドはやる気登校で奇妙に早く学校に着いたことがあったのだが、ルーファウスと会うのはその時以来の事だった。
 
「おはよう」
「あ!ど、どうも」
 
 クラウドはおずおずとそう切り返すと脱兎の如く去っていく。
 それをルーファウスは首を傾げて眺めていた。
 
「…何だ、あれは?」
 
 
 
 その日クラウドが早く登校したのは何も、やる気があったからとか時間を間違えたからとかそういった理由ではない。ひとえに、家に居たくなかったのである。
 家といってもあのオンボロアパートなのだが、とにかくクラウドはあのアパートには居たくなかったのだ。
 
 それには勿論大いなる理由がある。
 理由とは勿論…。
 
 
「はあ!?セフィロスがおかしくなったあ!?」
 
 素っ頓狂な声が響いたのは昼休みの学食での事だった。
 
「声デカいよ!」
「あ、わりぃわりぃ」
 
 どデカい声に慌てて制裁を加えたクラウドは、だけども直ぐに落ち着いてどうしたら良いかとザックスに相談し始める。実は、今日登校が早かったのも全てはこういう理由があったからなのだ。
 
 クラウドはザックスにこれを相談したくて、セフィロスとは一緒に居られなくて、だからコケコッコーと共に跳ね起き家を飛び出たのである。まあご近所に鶏なんか住んじゃいなかったが。
 
「何か明らかに変なんだよ。いきなり態度デカくなってさ、俺のこと奴隷だとか言い出したんだ」
「へえ、奴隷!」
 
 そりゃどういう遊びだ?と興味津々なザックスに、クラウドは違うんだよと否定する。遊びなわけがない。こちとら真剣なのだ。
 

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