∈ @HOUSE! ∋
⇒@第三話
校長からの奇怪な預かり物をよりにもよって動かしてしまった……。
まあ不本意なのは言うまでもないがそうなってしまったからには、クラウドはそれをひた隠しに市ながら過ごさなければならなかった。
校長からの預かり物は何故だか生身の人間で、やたらと美形でガッシリしているセフィロスとかいう人である。
セフィロスは必然的にクラウドと同居することになったわけだが、それにはまず色々と用意が必要だった。
まず第一に服が無い。
今はザックスの服を借りて何とかやり過ごしているものの、まさかそれだけでずっと過ごすわけにはいかない。これはやはり買う必要がある。悲しいかな、貧乏学生のクラウドのポケットマネーで、だ。
第二に秘密は厳守である。
セフィロスはあくまで校長からの預かり物なのであって、その上絶対に開けるなとまで言われていたのに勝手にムックリと起き上がってしまったものだから、やはりこれは絶対に知られてはならない。そりゃもう徹底させなければならない。しかしどうだ、あのオンボロアパートで隠し切る事など出来るだろうか?…難しいに決まってる。
―――――――というわけで。
クラウドはまずこの難関な二点を解消するため、セフィロスに仮の肩書きを与えた。肩書きといったって社長とか部長とかお蝶夫人とかそんなんではない、要するにクラウドと同居する上で無理のない存在の位置付けである。
一番自然なのは……そう。
「良い、セフィロス。俺たちは友達ってことにするからそう振る舞って」
「友達?」
平日昼間。
授業をサボり、セフィロスを連れてデパートまで来たクラウドは、一通りセフィロスの服を買い終えた後、小休憩だといってコーヒーショップに入った。
平日昼間なせいかやけに人が少ない町並みは、ワケ有りの二人には実に好都合である。そのコーヒーショップも勿論好都合な塩梅で、店内には人がチラホラとしか居なくてやけに落ち着く雰囲気を醸し出している。
「友達とはなんだ?」
目前に居るセフィロスがいかにも疑問だという具合にそう言ったので、クラウドはどう説明していいか分からないままにうーん、と唸った。
友達とは何か?
まるでどっかの哲学みたいである。
しかしそれにも増して注目したいのはセフィロスがそんな質問をしてきたところにあるだろう。まさか友達という言葉を説明するはめになろうとは思わなかった。そう、昨日迄は…。
しかしクラウドは既に気付いてしまったのだ。
昨日ちょいとセフィと話したとき、気付いてしまったのである。
この人何も知らない!という事に。
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