∈「S−CLUB」∋
⇒何処かでずっと待ってるから


「そうだな。まあ携帯くらいなら買ってやろう。しかしアレだ。月額は自分で払えよ。何ていっても私も携帯代はバカにならないんだからな」
「へー、オーナーってそんなに携帯なんか使ってたっけ?」
 思わずツッコんだザックスに、オーナーは満面の笑みでこう答える。
「ああ。私は毎晩、愛の語らいで忙しいからなあ」
「……」
 本当はベットの中で語らってんじゃねーのか!?、そう心の中で叫んだのはザックスだけではあるまい。ってか、アンタの恋人って実はすっごく近くに住んでるんじゃないのか!?、とつっこみたくて堪らなかったのは言うまでもない。
 と、その時。
 
 ピピピピピ…
 
「!!!!!」
 ビクウウウウウ…!!
 その瞬間、その場に居合わせた誰もがビクリとした。そして一瞬のうちに背筋が寒くなる。
 5人で囲んだその中央、そこにコロンと転がっている携帯が、事もあろうにイルミネーションランプをピコピコ点滅させながら鳴り出したのだ…!
「き、きた…っ!」
 ギョッとして思わず一歩後ずさったクラウドに反して、勇敢なセフィロスはその携帯電話に近付いた。そして、その衝撃の受信を始めて目にしたザックスとヴィンセントとルーファウスも、びっくりしたもののその画面を眺めるように一点に集まる。
 と、そこには。
「"今、仲間と一緒だね。羨ましい"……」
 シーン……
 ―――――――――危険すぎる…。
「な、なあ…これって、見られてるってことだよ、な??」
 思わず強張った笑顔になったザックスが、隣のヴィンセントの腕をひしっと掴みながらそんなふうに呟く。隣のヴィンセントは、一歩後退っていたクラウドの足をひしっと掴みながら、
「そ、そのようだな…」
 なんて言う。
 で、一歩後ずさっていてクラウドは、腰を90度に曲げて隣のセフィロスの髪をギュッと引っ張って、
「で、ででででででた!でたでた!!」
 などとワナワナしている。
 髪を引っ張られたままのセフィロスは、毛穴が突っ張ったままのその状態で携帯電話を手にして、
「ううむ…参ったな…」
 などと唸りつつルーファウスの手首を掴んでいた。腕を掴まれたあルーファウスは逃げるに逃げられずに隣のザックスの顔面をもう一方の手で鷲づかみにして、
「う、うむ。参った参った」
 などと呻いている。
 何だか妙な円形になった5人は、しばしこの訳のわからん円形を保っていた。しかし暫くしてまたその携帯電話からピピピピ、という音が鳴ると、
「ぎゃあああああああ!!!」
 と一同が同時に声を張り上げて、将棋倒しのように完全な円形になった。セフィロスなどはクラウドから髪をガッツリと引っ張られたもんだから、その拍子に携帯電話を滑り落としてしまったほどだ。
 で、その衝撃でゴン、と床に落ちた携帯の画面には、一言こうあった。
 

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