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「…セフィロス。一つ聞いても良いか?」
「何だ?」
「もし…」
もし、お前の気持ちごと欲しいと言ったら?
他の誰にもお前の体を許さず、他の誰にもお前の気持ちを許さず、ただ私一人にだけそれを許せと言ったら、お前は首を立てに振るのか?
そう聞きたいと思った。
しかし私の口は、既に分かりきっている答えを再度聞くことを恐れ、それ以上動かなかった。なんて情けない人間なのだろうか。神羅の社長ともあろう自分が。
そう思った瞬間、目前のセフィロスがふいと笑った。その笑いは私の望みの全てを見透かしているかのようだった。
そのセフィロスが、言う。私は何も口にしていないのに、私が望んでいたことの答えを、言うのだ。
「お前が望むなら、そうしてやる」
セフィロスは私が願うとおり、私以外の人間に体を許さず、私以外の人間に気持ちも許さなくなった。微笑みかけることはおろか、口端を上げることすらない。それら全ては私だけのためにあり、それは私だけが有する特権だった。
そう、私はセフィロスを手に入れたのだ。あれほど欲しいと思ってきた彼を、ついに。
けれど悲しかった。
セフィロスは私だけのものになったのに、それでもやはり私は愛されていなかったから…だから、悲しかった。独占すれば良いわけじゃないんだと頭では分かっている。しかしそれ以外に彼を手にいれる方法など分からない。いや、現状手に入っているのに、それでも尚私は欲しているのだ。
今日も、暖かい腕が私を包む。
耳には愛を囁き、唇にはキスを落とし…そして、私の心には相変わらずの絶望を贈るのだろう。
「ルーファウス…」
愛される方法?
そんなの、知らない。
「知っているか、演技は簡単に出来るということを?」
ああ…そうか。
ならば愛される方法とはきっと…。
愛される演技をすること”だけ”なのだろう。
END
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