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「俺もう、なーんもないや」
相乗効果もないし、強がりの装備もなくなった。
大切なものがなくなると、不思議と生身の自分を振り返るもんなんだ。辛いのに、そこでまた強がると、更に辛くなるから。本当は分かってるんだ、自分のことくらい。
「なあ…もし俺がさ。俺の方から”コンビ組んでくれ”って頼んだらさ、お前、組んでくれるか?」
うんともすんとも言わないヤツめ、お前の返事が聞きたいよ。
困った顔して、全く…ってため息つきながら、笑ってくれよ。返事がNOでも、呆れ笑いでもかまわないから、何とか言ってくれよ。そうじゃないと、俺が辛いよ。
「…なんてな。本当は知ってるよ。お前は、俺が断らないって分かっててコンビ解消するって言ったんだもんな?」
お前は良く知ってたんだ、俺っていう人間のことを。だから言ったんだ、解消しようって。全て計算済みでお前は、うまく事を運んだんだよな?
くそ。
お前なんてさ、本当に最低だよ。
俺が断るって知ってて…でも、本音では絶対解消したくないって、そこまで分かってたんだよな。悔しいし、なんか、空しい。
俺の手には、ごっついルードの手。
もう、あったかくない。
「…残念ですが」
医者の声が響いて、俺はそっと手を離す。もう冷たいその手は、重力のままにぶらんと下に垂れ下がった。
俺は、最後までお前の相棒でいたかったよ。お前が嫌がっても、俺はそうしたかった。もし、あの頃に返れるなら俺は確実にお前に言うよ。強がりなんてやめて、チキンの俺のまま。
「嫌だ」って。
END
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