∈「LOVEx2 TIME」∋
⇒好きで好きで…


 好きで好きで仕方がないってこういう事を言うんだろうなあ。
 そんな事を考えるクラウドは、最近ジュノンに出来た高級マンションの一室で独りモジモジしていた。
 クラウドがモジモジしている理由はたった一つ。
 恋人のセフィロスが仕事で本社勤務になって以来悲しいかな遠距離恋愛というやつをやっているからである。
 悪魔の本社勤務告知からもう一年――――たまに帰ってくるセフィロスと過ごす時間はたったの一日。どう考えたって足りない。それが終わるとセフィロスはさっさと本社のあるミッドガルに返ってしまうものだからクラウドとしてはジュノンにぽつんと独りきりという生活を余儀なくされていた。
「あーあ…折角のスイートマイホーム…」
 ジュノンの高級マンションは一年前に出来たばっかりで、二人で暮らそうと言ってセフィロスが購入したもの。…なのに今や此処はクラウドの独り暮らしも同然である。
 こんな生活はとにかく寂しい。会いたいのに会えない。
 今頃セフィロスは何してるんだろう?
 会社の人と楽しく喋っちゃったりしてるんだろうなあ…
 そんな事を考えるともう何だか寂しくって寂しくって仕方無い。しかもどうだ。この高級マンションの隣室の人間ときたら最近結婚したばかりのラブラブカップルらしくて夜には熱い声なんかも聞こえてくる。
 今日もまたそんな声が聞こえてきたもんだから、クラウドはゲッソリしてしまった。
『ガハハ!ワシのテクにはお前も首っタケだろ!』
『きゃはは!んもう〜やだあ〜』
 ――――――何言ってんだ、テクだったらセフィロスの方がスゴイもん!
 …そんな訳のわからんところで意地を張ってみる。…ちょっと虚しい。
『ガハハ!ワシもお前に首っタケ!毎日熱〜い夜にしてやるぞ!』
『きゃはは!嬉しい〜』
 ――――――何だとこの野郎!超羨ましいこと言いやがって!
 …もう既にただのヒネクレだ。
 ともかく毎日そんな声が聞こえてくるもんだから、ただでさえ寂しいのに更に寂しさが募ってしまうクラウドなのだった。
「あーあ…」
 隣のカップルみたいに、自分だってセフィロスといっぱいしたいのに…そんな事もできやしない。だってセフィロスは此処にいないんだから。
 

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