∈「LOVEx2 TIME」∋
⇒このままここで


 
 ピピピピピ……ガーガー…
『えーテステステス…緊急呼び出しー。ゴミ捨て役、ゴミ捨て役、至急返ってくるようにー』
 
 …有り得ないことにクラウドは緊急呼び出しを食らってしまった。
 その放送で一気に眼が覚めたクラウドは、蒼褪めながらもあわわと慌てふためいている。早く戻らなきゃ、とか言って服を着込んでいるが、そもそもこんな美味しいところで止められるわけがない。こんな中途半端でやめられるわけがない。
 故にヴィンセントは、強硬手段に出た。
 プチッ、と放送ボタンを押すと、サクッとこう言い放つ。
「ゴミ捨て役は今とても忙しい。身体…じゃなく手が離せない状態だ」
 しかし、ああ言えばこう言うといった具合に、今度は返答がサクッと返ってくる。
『えー、それはどういう意味か詳しく説明するようにー。どうぞー』
「そんな野暮なことを聞くな。どうぞ」
『野暮とは何だね?生粋のミッドガル生まれでギンギン都会っ子なんだがー。どうぞー』
「野暮を野暮と言って何が悪いのか説明してもらおうか。どうぞ」
『だから何がどう野暮なのか言い給えー。ワシ都会っ子ー。どうぞー』
 最早、無線状態である。
 しかし忘れてはいけない、これは社内全部に聞こえる放送である。この野暮とか野暮じゃないとかいう放送はサックリサクサクとトイレまで流れているわけで、これはなかなかどうして問題だった。
 しかしヴィンセントはあくまで強行突破する。
「今は大切な営み中なのだ。邪魔するな。どうぞ」
『ゴミ捨て役が営みとはどういう意味かね?どうぞー』
「要するにあんな事やこんな事をしているのだ。邪魔するな。どうぞ」
『あんな事やこんな事ってどんな事?どうぞー』
「あんな事やこんな事はあんな事やこんな事に決まっているだろうが。どうぞ」
『いやだからもっと具体的に言って貰わないとー。どうぞー』
「……」
 ヴィンセントの毛細血管はプツリと切れた。
 そして、とうとう社内にヴィンセントのキレ声が響き渡ったのである。

 

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