∈「LOVEx2 TIME」∋
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神羅電動電気株式会社とかいう会社でガードマン的仕事をしていたヴィンセントは、日々その仕事をこなしつつも恋人の事を考えていた。
恋人は、神羅電動電気株式会社とかいう会社の職員の一人で、現在下っ端で働いているクラウドという青年である。
要するに、ザ・社内恋愛。
それは美味しいのか美味しくないのかかなり曖昧な所だが、たまにクラウドが警備室近くになんかやってきた日には当然美味しいことになるわけだ。特にクラウドは下っ端だから使いっ走りな仕事なんかも多いわけで、やれゴミを捨てて来いだとか、やれゴミを捨てて来いだとか、やれゴミを…って全部ゴミだが、ともかくゴミ捨ては彼の係だった。
ゴミを地下一階の警備室近くまで捨てにくるクラウドの姿を見るのは、ヴィンセントにとって至福の一時である。
「おつかれー、ヴィンセント」
「クラウド?」
その日もクラウドは例によってゴミを捨てにきていた。
その中身たるや並大抵の量ではなく、そんなに捨てるもんなんかあるのかねと思わないでもないが、どうやらゴミは多いらしい。
「今日もゴミ出しか。大変だな」
「うん、でも仕方ないよ。俺まだ仕事あんまり出来ないし」
そう言いながらポイッとゴミを捨てたクラウドは、周りをキョロキョロしながらもちょこちょこっと警備室までやって来る。
その瞬間、ヴィンセントは内心「よし!」と思った。口には出さないものの、それは隠しきれない表情にしっかりと表れている。
警備室に独りきりだったヴィンセントは、クラウドが中に入ってきた瞬間、ここぞとばかりにパタンとドアを閉めた。当然、鍵をかけることも忘れない。これで密室の完成…いつでも密室殺…じゃなくて密会OKである。
「俺、ヴィンセントの制服姿って大好き」
「お前はいつもそれを言うな。制服に弱いのか?」
「うーん、どうなんだろ?でも格好良いじゃん。だから好きなんだあ」
ニコニコしてそう言うクラウド、此処が密室という事に気付いていない。クラウドとしては単にゴミ出しに来ただけだからすぐに戻るという頭があるわけだが、どっこいヴィンセントはそうじゃなかった。何せ此処は密室である。その上、この警備室の近くはほとんど人が通らないし、緊急時くらいしか呼び出しもないときたもんだ。
これを人は、チャンス、と呼ぶ。
「そんなに制服姿が好きなら、もっと好きにさせてやろうか?」
「ん?」
此処で振り向いたが百年目、クラウドはあっという間にヴィンセントの手にかかった。その速さたるやカメレオンの舌の比ではない。
そんな訳でサクッとヴィンセントに捕まったクラウドは「んぐ〜」とか何とか言いながらも足をジタバタさせた。しかし警備室の中でも死角に当たる部分、その壁に押し付けているクラウドはイマイチ脱出の可能性が薄い。
――――――チャンスは逃すべからず。
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