BL-575


分類と
期待を裏切る
伊達メガネ


「山田君。僕、今度君をモデルに小説を書きたいと思ってるんだ」
 
「え、マジに?俺がモデル?」
 
「うん。OKしてくれるかな?」
 
「ああ、良いぜ。にしても、お前ってそういう趣味があったんだな」
 
「うん。実は昔から小説を書くのが好きで…でも」
 
「でも?」
 
「最近スランプで…だから路線変更することに決めたんだ」
 
「へえ。で、どういう小説書いてるんだ?俺がモデルになるんだろ?」
 
「うん。実はね、こういうやつなんだけど…」
 
「え…それって…」
 
「うん。ボーイズラブ略してBLと呼ばれるものだよ」
 
「へ、へえ…。お前って…そういう趣味があったんだな…」
 
「最近女性に人気なんだ。試しに、書いて妹に読ませたら大好評だったしね」
 
「へ、へえ…」
 
「妹は眼鏡で鬼畜が良いって言うんだ。眼鏡をかけてて一番男前なのは山田君だから…」
 
「だ、だから俺をモデルにしようって?」
 
「うん。僕も眼鏡をかけてるけど、妹からダメだしされちゃったから」
 
「…俺、お前の妹とは絶対会いたくない気がしてきたぜ…」
 
「そう?でもね、妹の意見を参考にすると、眼鏡にも種類があるんだって」
 
「あんまり聞きたくないけど…どんな?」
 
「うん。山田君なら鬼畜ができると思うけど僕みたいなのは絶対に受けなんだって言うんだ」
 
「…な、なにそれ?」
 
「うん。つまり、押し倒される方だよね」
 
「!!!?」
 
「それで…僕、考えたんだ。今度の小説は、山田君が攻め、僕が受けで行こうって」
 
「待て待て待て!はやまるなって!まだ考える余地はあるだろ!?」
 
「もう決めたんだ。リアリティを追及したいから、山田君と一通り実践したいなって思って」
 
「なに言ってんだよ、お前はあああ!!!」
 
「つきましては、山田君、ぜひ僕を襲ってください」
 
「できるかボケェ!!」
 
「鬼畜設定だから、緊縛とか言葉攻めとかお願いしても良いかな?」
 
「ダメだっつうの!マジ無理不可能!」
 
「そんな照れなくても良いよ?僕、ちゃんと準備もしてきたし…」
 
「するなああ!!」
 
「僕の眼鏡は途中で奪ってね。ほとんど何も見えないけど、その状況で襲って欲しいんだ」
 
「だから!俺の話をきけ!そもそも俺は視力悪くねーから!!」
 
「…え。…山田君、今、何て?」
 
「だから、俺は視力悪くねーんだよ。これ伊達メガネだし」
 
「だっ……伊達メガネだって!?」
 
「ああ。まあ…なんつーか、単なるファッションだってコレは」
 
「そ、そんな…!こんな大変な事態になるとは…!」
 
「だから俺のことはあきらめてくれ!な?」
 
「伊達メガネをかけるようなお洒落系は鬼畜ではない!!って妹が言ってた!!」
 
「知るかっ!!!」


 


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