∈「S−CLUB」∋
⇒何もないけど、これだけはきっと


「ザックス、ずる…」
 そう抗議しながらも笑顔になってしまうクラウドに、ザックスは満面の笑みで言うのだった。
「俺はな、セフィロスやヴィンみたいに出来が良いわけじゃないしさ、何にも無いけど。でもこれだけはきっと――――――誰にも負けない」
 それはザックスの自然体が見せる武器。
 その武器にまんまと引っかかったクラウドだったけれど、きっと本当は、いつだってその武器に負けているんだろう。
 こういう時間だけじゃなくって、常日頃から。
 だけどクラウドにとってその武器は、とっても大事なもの。
「ありがと」
 何だか良く分からないけど、クラウドはそんなふうにザックスに告げた。
 何で礼なんか言われるんだろうと首を傾げていたザックスは、何を思ったのか少しして、
「どう致しまして」
 なんて言って……
「え…!」
「へへっ」
 ――――――――クラウドにキスをした。
 一体全体何が起こったんだといわんばかりに目をパチクリさせているクラウドに、ザックスはやっぱり笑う。
 そして、イタズラっぽい笑みを見せながら言うのだった。
「特別サービスです」
 

END
 


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