∈「LOVEx2 TIME」∋
⇒もうちょっと落ち着いて
「彼女サン連れってことはツォンさん、今日はこの後あっついんでしょ!?いや〜照れるね!俺の方が照れちまうよ!」
いや、照れる要素無いし。
「そうなんだ、この後もあっついんだ。なあ、ツォン?」
便乗するなああああ!!!
「いやいや参った。じゃあたんと大根食っとかねえと駄目だあ!なあ!」
「そうか。じゃあ大根追加〜」
サクッと進行している会話にツォンはついていけなかった。逐一心の中でツッコミを入れるものの口を開けば溜息ばかり。とりあえず食べる・飲むはするものの何だかどんどん胃痛が酷くなる有様である。
しかし、きっと一杯飲み屋を去ればこんな胃痛ともサヨナラバイバイよ、といけるものだと確信していたツォンは、とにかくこの空間をじっと堪えていた。
堪えて堪えて堪えて、遂に「おあいそ!」という言葉を口に出来た時には天に祈りを捧げるくらいの気持ちであったのは言うまでもない。
――――が。
非常に残念なことに、ルーファウスのアフター5はまだ続いていた。
しかも、そいつはドキッとするような…いや、若しくはゾクッとかもしれないが、ともかくそんな所から始まる。
さあもう帰りますよ、そう言ったツォンの手に突然やってきたギュッという感覚。それに驚いて目を剥いたツォンは、デロデロでニコニコしきったルーファウスが言った言葉に唖然とした。
「なあ、まだ"あっつい"のがあるんだろう?それって何だ?」
「―――――は?」
「さっき店の男が言ってただろう?この後もあっついんだろう、って。なあなあ、まだそれやってない。次はそれだ。早く教えてくれ」
「はあっ!?」
まさか本当に意味が分からずに便乗していたとは…!
その事実にビックリしたツォンは、もうどうして良いか分からなかった。だって、そればっかりは教えられない。というか教えたら犯罪だ。変態と罵られること請け合いだ。
しかしどうだろう、ルーファウスときたら何故だか手を握ってくるし、もうツォンには何が何だか訳が分からない。
「なあなあ、早く〜」
「ちょ、ちょっと落ち着いて下さい!そればっかりは私でも…!」
「嫌だ嫌だ嫌だ!絶対教えてもらうぞ!なあなあ、早く!!」
「嗚呼〜!!」
胃痛激痛最大級…最早ツォンの身体からは魂が抜けそうだった。
その後ツォンがどうしたか…それは神のみぞ知る。
END
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