∈「LOVEx2 TIME」∋
⇒もっと酷くしていいから
「私が静かにしてやってるにも関わらず酷くできないんだから、これはもう強制的に私が演出するしかないな」
「え、演出って…」
「つまり!私が"酷くされている"演出をするんだ。良いかルード、今から私はベットに縛られて動けない役だ。そこでお前は、動けない私を無理矢理犯すのだ。ふむふむ、良いぞ。これだ、これしかない!」
「……」
一体どんなドラマなんだ!?いやむしろAVか!?…そう思うほかない。
しかしともかくルーファウスがそうすると言うんだからそうするしかないわけで、ルードは泣く泣くそれに従った。
ルーファウスが指示してきた通りに荒縄(※どこから出てきたのかは不明)で身体を縛り上げ、それをベットの軸足に止める。更にルーファウスが口うるさく言うもんだから、これまた指示されたとおりにタオルで口を縛りつけ、極めつけには両膝をグイと持ち上げて立たせる。正にM●開脚。
そうしてようやくルーファウスが嬉しそうにしたものだからルードは思わず笑顔を返してしまったが、その一秒後には既に素に戻っていた。
「ざが、ぐーご。ごででぐんぎがげぎがご。ざが、ごんぐんぎごい!!」
訳:さあ、ルード。これで準備ができたぞ。さあ、存分に来い!
……最早人間の言葉ではない。
ルーファウスは随分と楽しそうだったが、ルードは随分と悲しくなってしまった。
だってルードの思い描く薔薇色の夜はこんなものではないのだ。決して決して、恋人を縛り上げて口を押さえてM●開脚させるようなものではないのである。
「…駄目だ…これでは…」
ルードは独りで落ち込むと、すっかり萎えてしまった自分に意気消沈し、結局薔薇色の夜を手に入れられないまま朝を迎えることになった。
まあその間ルーファウスがいかに不満そうだったかは言わずもがなという具合で、更に言えば、明日こそは!と喚いていたのも言わずもがな…。
――――――とまあ、そんな訳でルードはすっかり夜が怖くなってしまったのだ。
大好きな人との薔薇色の生活はとても幸せだが、かといって薔薇色の夜が送れるとは限らない。赤薔薇な生活の中に黒薔薇な夜アリである。
薔薇には棘がある…これ必定。
END
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